永沢村(読み)ながさわむら

日本歴史地名大系 「永沢村」の解説

永沢村
ながさわむら

[現在地名]金ヶ崎町永沢

西根にしね村の南に位置し、黒沢くろさわ川が流れる。当地から南東百岡ももおか村にかけては、中世には葛西氏の重臣で、胆沢地方を実質的に支配したといわれる柏山氏の本拠地であった。居城大林おおばやし城・百岡城・柏山かしやま館などといい、百岡にかけての地にその遺構がある。建武元年(一三三四)八月日の中尊寺大衆訴状案(中尊寺文書)によると、奥州刺史大膳大夫時行は毛越もうつう寺と中尊寺に巡礼したとき中尊寺に黒沢村を寄進しており、久寿元年(一一五四)三月八日の中尊寺経蔵別当蓮光譲状(同文書)に「金色堂免田参町 伊沢郡黒沢村在之」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報