江総(読み)こうそう(その他表記)Jiāng Zǒng

改訂新版 世界大百科事典 「江総」の意味・わかりやすい解説

江総 (こうそう)
Jiāng Zǒng
生没年:519-594

中国,南朝末の文人貴族。字は総持。侯景の乱を避けて呉,会稽広州に逃れ,とくに嶺南の土豪の欧陽氏をパトロンとする広州の生活は数年におよんだ。後に欧陽詢をひきとって育てたのはその因縁による。563年(天嘉4),都に帰還。陳の後主の時代には尚書令にまで進み,また宮中のサロンを形成したデカダンの文人たち,いわゆる〈狎客(おうきやく)〉の中心的存在となったが,陳が隋に滅ぼされると,長安に移されて死亡
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「江総」の意味・わかりやすい解説

江総
こうそう
Jiang Zong

[生]天監18(519)
[没]開皇14(594)
中国,六朝時代末の文学者。考城 (河南省) の人。字,総持。梁,陳,隋の3朝に仕え,陳のとき尚書令になったが,政務を顧みず陳後主 (陳叔宝) らと宴遊にふけりながら,はなやかな艶詩をつくった。

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世界大百科事典(旧版)内の江総の言及

【後主】より

…北周の人質から帰国して皇太子となり弟との権力闘争に勝って即位した。内外多難の時局にもかかわらず政治は側近にまかせ,江総らの〈狎客(こうかく)〉と詩・酒・女の風流生活に耽溺した。589年,隋軍の進撃に2人の愛妃と井戸の中にかくれたが捕らえられ,ここに南北朝の対立に終止符がうたれた。…

※「江総」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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