20世紀日本人名事典 「池田克」の解説
池田 克
イケダ カツ
大正・昭和期の裁判官 最高裁判事。
- 生年
- 明治26(1893)年5月23日
- 没年
- 昭和52(1977)年9月4日
- 出生地
- 静岡県
- 学歴〔年〕
- 東京帝大法学部〔大正6年〕卒
- 経歴
- 大正6年司法官試補、東京地裁検事、司法書記官などを歴任、昭和10年大審院検事。東京刑事地裁検事正、司法省刑事局長、名古屋控訴院検事長、21年大審院次長検事などを歴任、戦時治安立法に参画、思想検事として活躍した。その著に「治安維持法解説」「暴力行為等処罰法解説」、論文「左翼犯罪の覚書」「日共事件関係者身上調査」。また11年に出版した「防犯科学全集・思想犯篇」は転向者について、転向を実現させる取り調べの体系を作り上げたもの。戦後公職追放。解除後、29年に最高裁判事、38年5月退官。30年の第27回総選挙の最高裁裁判官国民審査では、戦後最大のリコール票409万0578票が投票された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報