朝日日本歴史人物事典 「池田草庵」の解説
池田草庵
生年:文化10.7.23(1813.8.18)
幕末維新期の漢学者。但馬養父郡宿南村(兵庫県八鹿町)の人。名は緝,字は子敬,通称は禎蔵。草庵と号す。農家の3男に生まれ,寺にあずけられたが,19歳で還俗して京都に上り,相馬九方 に師事。その学ははじめ徂徠学であったが,のちに春日潜庵と交友,京都松尾山中に隠栖して思索にふけり,朱子学や陽明学を修めた。31歳で故郷に帰り開塾,35歳のとき,青谿書院を建てて亡くなるまで,ここで後進の指導に当たった。詩文を好み,何よりもその篤実な思想,行動から,但馬聖人と呼ばれた。<著作>『池田草庵先生著作集』
(高橋昌彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報