池田草庵(読み)いけだ・そうあん

朝日日本歴史人物事典 「池田草庵」の解説

池田草庵

没年:明治11.9.24(1878)
生年:文化10.7.23(1813.8.18)
幕末維新期の漢学者但馬養父郡宿南村(兵庫県八鹿町)の人。名は緝,字は子敬,通称は禎蔵。草庵と号す。農家の3男に生まれ,寺にあずけられたが,19歳で還俗して京都に上り,相馬九方 に師事。その学ははじめ徂徠学であったが,のちに春日潜庵交友,京都松尾山中に隠栖して思索にふけり,朱子学や陽明学を修めた。31歳で故郷に帰り開塾,35歳のとき,青谿書院を建てて亡くなるまで,ここで後進の指導に当たった。詩文を好み,何よりもその篤実な思想,行動から,但馬聖人と呼ばれた。<著作>『池田草庵先生著作集』

(高橋昌彦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「池田草庵」の解説

池田草庵 いけだ-そうあん

1813-1878 江戸後期-明治時代儒者
文化10年7月23日生まれ。京都で相馬九方(そうま-きゅうほう)に師事し,春日潜庵(かすが-せんあん)らとまじわる。弘化(こうか)4年(1847)郷里の但馬(たじま)(兵庫県)に青谿(せいけい)書院おこし,おおくの子弟をあつめる。但馬聖人といわれた。明治11年9月24日死去。66歳。名は緝。字(あざな)は子敬。通称は禎蔵。著作に「読易録」「草庵先生集」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「池田草庵」の解説

池田 草庵 (いけだ そうあん)

生年月日:1813年7月23日
江戸時代;明治時代の儒学者;漢学者
1878年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の池田草庵の言及

【八鹿[町]】より

…農業は畜産が主となっている。宿南(しゆくなみ)には但馬聖人と呼ばれた池田草庵(1813‐78)の開いた漢学塾青谿書院の跡がある。妙見山(1139m)にある名草(なぐさ)神社の三重塔は重要文化財に指定されており,境内に樹高57mの夫婦杉(天)がある。…

※「池田草庵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android