池貝鉄工所
いけがいてっこうじょ
工作機械企業。池貝庄太郎が1889年(明治22)に創設。1905年の英米式を折衷した池貝式標準旋盤の創製以来日本の工作機械生産を技術的に主導し,昭和初期には五大メーカー(池貝・大隈・唐津・新潟鉄工所・東京瓦斯電気工業)の一つに数えられ,また内燃機関・印刷機械の分野でも主要地位を占めた。第2次大戦後は池貝鉄工として新発足,91年(平成3)池貝に商号変更。2001年(平成13)民事再生法の適用を申請。14年に台湾資本の傘下に入る。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の池貝鉄工所の言及
【池貝庄太郎】より
…さらにディーゼル自動車を創製するなど,その発明特許の数は100件以上になる。池貝工場は軍部発注を軸に事業を拡大していき,1906年改組して合資会社池貝鉄工所となり,13年には株式会社となった。庄太郎没後も企業規模を拡大し,工作機械,発動機,鋳造の各部門をもつにいたった。…
【産業革命】より
…1900年ごろには造船技術が国際水準に接近し,日露戦後には海軍工廠との結びつきを強めて軍艦製造へも進出し,造船業の自立化が達成された。造船以外では,鉄道の発達にともなう客貨車生産を中心に車両業が自給化を進めたこと,三井の支配下の芝浦製作所による発電機,汽缶など大型機械製作の成功,ほとんど唯一の工作機械専門メーカーである池貝鉄工所による旋盤の完全製作などが注目されるだけで,機械工業の工場生産は低位にとどまった。
[日本産業革命の特徴]
日本の産業革命が展開した19世紀末~20世紀初頭には,欧米先進諸国ではすでに重化学工業の発展を基礎に独占資本主義体制が成立し,これら欧米列強による世界の帝国主義的分割が進行しつつあった。…
※「池貝鉄工所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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