池長孟(読み)イケナガ ハジメ

20世紀日本人名事典 「池長孟」の解説

池長 孟
イケナガ ハジメ

大正・昭和期の南蛮美術研究



生年
明治24(1891)年11月24日

没年
昭和30(1955)年8月25日

学歴〔年〕
京都帝大仏法科・文科卒

経歴
兵庫県の素封家の一人息子として生まれる。大正5年植物学者・牧野富太郎が借金返済のために売らざるを得なくなった標本30万点を買い取り、植物研究所を設立して散逸を防いだ。12年父の後を継ぎ、私立育英商業学校校長兼校主に。昭和2年から南蛮・紅毛美術の蒐集を始め、名画「泰西王侯騎馬図」「南蛮屏風」や「聖フランシスコ・ザビエル像」も入手。15年現・新神戸駅付近に南蛮美術館を開く。戦後神戸市に美術品を委譲。「南蛮美術総目録」を残した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「池長孟」の解説

池長孟 いけなが-はじめ

1891-1955 大正-昭和時代の美術品収集家。
明治24年11月24日生まれ。大正12年育英商業校長となる。南蛮美術品をあつめ,昭和15年池長美術館を開設。26年約4500点の収集品と美術館(のち神戸市立南蛮美術館)を神戸市に寄贈した。また牧野富太郎の研究を援助した。昭和30年8月25日死去。63歳。兵庫県出身。京都帝大卒。旧姓井上。号は南蛮堂。著作に「邦彩蛮華大宝鑑」など。
格言など】蒐集(しゅうしゅう)は,一つ創作である

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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