最新 地学事典 「沖合域」の解説
おきあいいき
沖合域
open water area
湖の場合,遷移帯の沖側に位置する堆積環境域で湖心域に相当(P.G.Sly, 1978)。水深が大きく,底質は現世の粘土質堆積物からなり,水体は緩やかな循環流として運動していることなどを特徴とする。五大湖では,湖底面の起伏や湖底堆積物の性状の平面分布から,いくつかの単位堆積盆に分かれる。琵琶湖では,湖底堆積物の粒径の平面分布が環状の形になる。これらは地衡流的性格をもつ環流に関連すると考えられている。湖心域に分布する粘土質堆積物は,一般に軟らかくて塊状で,オンタリオ湖,カスピ海などでは,湖心域の堆積速度が小さい。しかし,セディメントフォーカシング効果が現れる湖では湖心域ほど堆積速度は大きくなる。粘土サイズのような微細粒子は,凝集体を形成することにより深い湖底に到達していることが,ミード湖やウィンダーミア湖で知られている。海洋では外海あるいは外洋に相当する。
執筆者:太井子 宏和
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

