日本歴史地名大系 「沢松村」の解説 沢松村さわまつむら 愛媛県:北宇和郡広見町沢松村[現在地名]広見町沢松三間(みま)川中流左岸の村。東は清延(きよのぶ)村、西は兼近(かねちか)村(現三間町)に接する。慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)の宇和郡の項に「沢松村 茅山有、川村下ヲ流、井手不被上、日損所」と村名がみえ、灌漑には不利で、干害を受けやすい村であった。吉田藩領。太閤検地の石高は四八三石一斗六升、正保検地では四八七石三斗八合と、ほとんど開発の跡がみられない。これは灌漑の不利と関係があろう。「吉田古記」によると、村内の三島大明神の再興棟札に天正五年(一五七七)一一月として「大檀那中野新蔵人介越智朝臣通賢」とある。この中野通賢は河野氏を称する三間の岡本(おかもと)城を本拠とする在地領主であった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by