20世紀日本人名事典 「沢柳 政太郎」の解説
沢柳 政太郎
サワヤナギ マサタロウ
明治・大正期の教育家,教育学者 帝国教育会会長;京都帝国大学総長;東北帝国大学初代総長;成城学園創設者。
- 生年
- 慶応1年4月23日(1865年)
- 没年
- 昭和2(1927)年12月24日
- 出生地
- 信濃国松本(長野県松本市)
- 学歴〔年〕
- 帝大文科大学(現・東大)〔明治21年〕卒
- 学位〔年〕
- 文学博士
- 経歴
- 文部省書記官をふり出しに、二高、一高校長を歴任。明治31年再び文部省に入り、普通学務局長を経て、39年文部次官に就任。この間、小学校令の改正(義務教育年期の4年を6年に延長)、高等教育機関の充実(東北 九州両大学の設置 高校増設)などを行った。41年辞任し、貴院議員、高等教育会議議員を務めた。44年東北帝国大学初代総長、大正2年京都帝国大学総長となるが、同年教授会の意向を無視し7人の教授に退職勧告したことから、大学の自治をめぐり沢柳事件を引き起こし3年辞職。4年帝国教育会会長として初等教育の改革に尽くす。6年成城学園を創設するなど、大正期の教育改革運動の指導的役割を果たした。著書「実際的教育学」(明治42年)は日本の教育学関係の古典的名著とされている。「沢柳政太郎全集」(全11巻 国土社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報