河沼郷(読み)かわぬごう

日本歴史地名大系 「河沼郷」の解説

河沼郷
かわぬごう

和名抄」高山寺本・東急本・元和古活字本のいずれも訓を欠く。「和名抄」で沼は「奴」とあり、「かはぬ」と読んでいたものか。当郷については、鎌倉時代に成立した「万葉集註釈」巻一に、

<資料は省略されています>

と記すものにみえる。これは「尾張国風土記」逸文とされるもので、川嶋かわしま社が、聖武朝に国つ神の社から天つ神の社になった経緯を記している。川嶋村は現岐阜県羽島郡川島町にあたる。

郷域について、「大日本地名辞書」は「河沼かうぬ郷」とし、初めは現羽島郡笠松かさまつ町以東にあて、後には現江南市後飛保うしろひぼを含む一帯にあてている。


河沼郷
かわぬごう

「和名抄」所載の郷。尾張国葉栗郡五郷の一。諸本とも訓を欠く。いわゆる「尾張国風土記」逸文(万葉集注釈)に「葉栗郡 川嶋社在河沼郷川嶋村 奈良宮御宇天皇時 凡海部忍人申 此神化為白鹿 時々出現 有詔 奉斎為天社」とある。ここにみえる川島かわしま村については、諸説一致して現羽島郡川島町にあてている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android