油っ濃い(読み)あぶらっこい

精選版 日本国語大辞典 「油っ濃い」の意味・読み・例文・類語

あぶらっ‐こ・い【油濃・脂濃】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙 ( 「あぶらこい(油濃)」の変化した語 )
  2. 食品などのあぶらけが強く、味がしつこい。
    1. [初出の実例]「愛姉さんがお醋(す)オリーブ油を間違って油を沢山かけたから屹度油っこくってよ」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉後)
  3. (油のような)とろりとした感じや油臭さが強い。
    1. [初出の実例]「油(アブラ)っこく鷹揚(おうやう)にうねって居る波の」(出典:紫衣夫人(1930)〈龍胆寺雄〉)
  4. 性質態度があっさりしていなくて、しつこい。つやっぽく濃厚である。
    1. [初出の実例]「あぶらっこくいふは、まだはじまらぬお長がこころのいろをとりひしぐつもりとみえたり」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)後)

油っ濃いの派生語

あぶらっこ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android