油圧シリンダー(読み)ゆあつシリンダー(その他表記)hydraulic cylinder

改訂新版 世界大百科事典 「油圧シリンダー」の意味・わかりやすい解説

油圧シリンダー (ゆあつシリンダー)
hydraulic cylinder

油圧機器の一つ。液体圧力エネルギーを直線運動の形の機械的エネルギーに変換するもの。構造例を図に示す。油圧ポンプで加圧された液体(一般に鉱油)をシリンダー室内に導きピストン面に作用させると,ピストンには(圧力の作用する面積)×(圧力)で求まる力が加わる。したがって,ピストンロッドには左右両面に加わる力の差が伝えられるから,ピストンロッドに重量物を結合しておけば,その重量物を直線状に動かして仕事を行うことができる。油圧ジャッキをはじめ広い用途がある。JISでは,ピストン直径32~250mm,最高圧力3.5~21MPaの油圧シリンダーについて規定している。性能上は,ピストンの動き出す最小の圧力,耐圧強度,液体の漏れ,ピストン停止に伴う衝撃などが留意される。
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百科事典マイペディア 「油圧シリンダー」の意味・わかりやすい解説

油圧シリンダー【ゆあつシリンダー】

シリンダー中のピストンを油圧により移動させ,ピストンに固定された棒の押出・引込運動で機械的仕事をさせる装置アクチュエーター(自動制御系の操作部)として広く使われており,油圧ジャッキ,押出機,建設機械農業機械などに利用

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