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建設機械 けんせつきかいconstruction machinery

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

建設機械
けんせつきかい
construction machinery

建設工事に使用する種々の機械の総称。建設機械を分類すると,その用途によって十数項目に分れるが,おもなものは,掘削機械運搬機械,骨材機械,コンクリート機械,舗装機械などである。

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百科事典マイペディアの解説

建設機械【けんせつきかい】

土木機械とも。建設工事に使用される機械の総称。パワーショベルブルドーザー等の掘削機械,ダンプトラック(ダンプカー)等の運搬機械,モーターグレーダー等の整地機械,アスファルトフィニッシャー等の舗装機械,バッチャープラント等のコンクリート機械,その他杭打(くいうち)機クレーン浚渫(しゅんせつ)船など工事の種類・目的に応じ種類が多い。
→関連項目ドラグラインバックホーランマー

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世界大百科事典 第2版の解説

けんせつきかい【建設機械 construction equipment】

土木機械ともいう。土木・建設工事に用いられる機械の総称。
[発達史]
 古代における建設の方法は,主として人力畜力に依存しており,わずかに水力や風力を利用していたにすぎない。大土木工事として有名なピラミッドは,ナイル川のはるか上流の採石場から切り出した石をいかだにのせて水路輸送し,人力のジブクレーンによって陸揚げし,石材運搬のための斜路を多数の人力によって綱で引き,滑車やてこなどの道具を利用して1個ずつ積み上げて完成させたものである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

建設機械
けんせつきかい

土木・建築工事に使用される機械の総称。工事機械ともいう。建設工事の種類は、道路、鉄道、港湾、空港、上下水道、治山、治水、発電所、工場、ビル建築など広範囲にわたり、さらに各種工事は土工、基礎工、コンクリート工などの工種別に分類される。建設機械もこれら工事の多様性を反映して、きわめて多くの種類がある。建設機械は産業機械の一分野として分類されるが、鉱山機械、農業機械、産業車両などとの区分はかならずしも明確ではない。建設工事専用の機械のほかに、鉱業、農業などで使用される機械を建設機械に転用する例も多く、自動車や船舶として分類されるもののなかにも建設工事専用のものがある。[河野 彰・清水 仁・鴫谷 孝]

沿革

ピラミッド、ローマ水道、万里の長城、仁徳(にんとく)天皇陵など大規模な建設工事は古くから行われていた。その施工技術としては鍬(くわ)、スコップ、荷車、そり、滑車、てこ、ころなどが主で、比較的進んだものとしては巻上げ機、排水機などであった。道路上にころを敷き、その上に巨石などの重量物をのせ、それに綱を巻き付けて引っ張った。重い物を持ち上げるのには滑車を利用した起重機を使用した。ローマのウィトルウィウスの著書『建築十書』には、起重機など建設機械、石灰など建築材料、またポンプその他各種の機械、家屋、神殿、浴場などの建築についての記述がある。
 16世紀、ダ・ビンチの書き残したスケッチには、当時使用されていた建設機械が数多くみられる。重く長い柱を持ち上げる機械、ねじを利用したジャッキ、滑車を多数取り付けてわずかの力で重い物を持ち上げる装置、船に荷物を積み下ろすための起重機、製材用の機械、自動鋸(のこぎり)などである。15世紀の終わりごろ、ドイツのリューネブルクで船の荷物の積み下ろし用につくられたクレーンは、今日のクレーンの原形ともいえるものであった。このクレーンの中心部にある直径5メートルの大きな車輪の内側にある踏み板を人間が動かすことにより巻上げ用のチェーンを巻き取るようになっている。これらの建設機械の動力は人力または畜力であった。
 18世紀終わりに蒸気機関が実用化するに及び、建設機械の動力として蒸気機関が用いられるようになった。19世紀になると鉄製の建設機械が登場し、1920年代には動力機械として内燃機関、さらに電動機が用いられるようになった。建築・土木機械は、19世紀なかばころより主としてアメリカにおいて開発が進んだ。
 日本では、江戸末期につくられた洋式工場建設のために欧米から機械が輸入されたのが、建設機械利用の最初であった。1863年(文久3)長崎製鉄所の建設に海中工事用ケーソン(潜函)が使われ、1867年(慶応3)横須賀製鉄所のドックでは蒸気機関で動く排水用ポンプが使用された。続いて明治になると治山治水、港湾、鉄道、トンネルなどの大規模工事に西欧の建設機械が輸入された。1886年(明治19)木曽(きそ)川改修工事にはオランダから浚渫(しゅんせつ)船が輸入され、さらに10年後、中央線笹子(ささご)トンネル工事には圧縮空気を利用した送風機、削岩機が導入された。[中山秀太郎]
 日本で建設工事が機械化したのは1897年(明治30)ごろからで、蒸気式の建設機械が輸入使用され、1920年代ごろから内燃機関、電動機が原動機として用いられるようになった。これらの機械は河川、港湾、鉄道などの土木工事に用いられている。今日みられるような大型建設機械が日本に登場したのは第二次世界大戦以降である。1950年(昭和25)ごろからブルドーザー、ショベル系掘削機、杭(くい)打ち機、トラックミキサー、コンクリートポンプなど各種の機械が相次いで国産化され、ビル建設や佐久間(さくま)ダムをはじめとする電源開発工事などの活発化に伴い急速に普及した。1960年代以降、高速道路、新幹線、超高層ビル、大ダム、長大トンネル、海峡横断橋、大型地下構造物など高度の技術を要する大規模工事が次々と実施された。これに対応して建設機械も多様化の傾向が著しく、順次、大型、高出力のものが開発された。日本の建設機械生産額の約3割を占めるトラクター系土工機械についていえば、重量2~3トン以下のものから重量80トンを超える超大型ブルドーザーまで製作されている。[河野 彰・清水 仁・鴫谷 孝]

建設機械の特徴

一般に建設機械は、土砂、岩石、コンクリート、アスファルトなどの建設材料を取り扱い、野外で作業するもので、工作機械、自動車などに比べて過酷な条件で使用される。したがって、耐久性を向上させるため、衝撃、振動などに耐えうる構造、材料を用い、防塵(ぼうじん)・防水性などの向上が図られている。汎用(はんよう)性が重視され、一つの機械を付属装備品を交換することによって多目的に使えるようにする方式が多用され、移動、輸送の容易性や整備の簡易化などにも考慮が払われている。また、高出力化、耐久性の向上などに加えて、安全性や環境対策がいっそう重視される傾向にある。1970年代以降、低騒音、低振動の建設機械の開発が進み、機械の安全性向上やオペレーターの居住性、操作性の向上が図られ、さらに省資源、省エネルギーの要請を背景に建設機械の低燃費化、効率化が指向されている。[河野 彰・清水 仁・鴫谷 孝]

建設機械の規格

日本工業規格(JIS(ジス))において、建設機械に関係した製品、性能試験方法、仕様書様式などの規格が制定されている。団体規格としては日本建設機械化協会規格がある。国際規格としては国際標準化機構(ISO)において土工機械の統一規格が作成されている。[河野 彰・清水 仁・鴫谷 孝]
『日本建設機械化協会編・刊『日本建設機械要覧』(1983)』

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