油山村(読み)ゆやまむら

日本歴史地名大系 「油山村」の解説

油山村
ゆやまむら

[現在地名]静岡市油山

安倍川中流右岸に位置し、南は足久保あしくぼ村。当村上手の河岸段丘にぶつかった安倍川は対岸牛妻うしづま村の河岸段丘にぶつかり、流れを右岸側に変える。そのため当村南東部付近は常に川の蛇行により生じる氾濫原となり、土砂による自然堤防も形成された。村名は谷間の奥に温泉が出ることに由来する(修訂駿河国新風土記)。現在、字湯ノ島ゆのしまに油山温泉がある。中世には湯山と記される。延文六年(一三六一)二月九日の石塔範家書下(伊東文書)によると、伊東祐茂に「安部山湯山村内夜打谷山」が与えられているが、同文書は検討を要する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android