日本歴史地名大系 「油日村」の解説 油日村あぶらひむら 滋賀県:甲賀郡甲賀町油日村[現在地名]甲賀町油日上野(うえの)村の東にあり、杣(そま)川の水源にあたる油日川など小河川がゆるやかな丘陵に谷を開く。村域は広大で、南東の伊賀国境には油日岳がある。上出(うえで)・稲葉(いなば)・杉本(すぎもと)・高畑(たかばたけ)・岡崎(おかざき)・箱田(はこでん)・平畑(ひらばた)・古間野(こまの)・長野(ながの)などの垣内に分れる。元暦元年(一一八四)七月伊賀・伊勢の平氏残党が近江国に侵入した際、佐々木秀義の軍勢は「大原庄油日明神の列、下野に南へむけて陣を取」り、迎撃した(「源平盛衰記」巻四一)。建武三年(一三三六)六月、小佐治基氏は足利尊氏の御家人となり「油日嵩龍山寺城」を守備した(「小佐治基氏軍忠状」小佐治文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by