沼尻(読み)ぬまじり

改訂新版 世界大百科事典 「沼尻」の意味・わかりやすい解説

沼尻[温泉] (ぬまじり)

福島県耶麻郡猪苗代町安達太良(あだたら)山西麓の標高約870mの高原にある温泉。含食塩セッコウ泉,56℃。享保年間(1716-36)の発見と伝える源泉(沼尻湯元)は,かつて水をたたえていた安達太良山の噴火口(沼ノ平)の排水口にあたるため沼尻とよばれ,温泉と付近に産する硫黄の採掘権をめぐって会津藩二本松藩はたびたび争った。明治末年に湯元の南西約2kmの現在地に引湯して沼尻温泉が開設され,1913年の日本硫黄の軽便鉄道沼尻鉄道。1968廃止)川桁(かわげた)~沼尻間開通後,広く知られるようになった。磐梯朝日国立公園に属し,沼尻スキー場があり,安達太良登山基地でもある。JR磐越西線猪苗代駅からバスが通じる。西隣に同時期に引湯した中ノ沢温泉がある。
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百科事典マイペディア 「沼尻」の意味・わかりやすい解説

沼尻[温泉]【ぬまじり】

福島県猪苗代町,安達太良山(あだたらやま)西麓の温泉。含硫化水素酸性ミョウバン緑バン泉など。56℃。1751年の発見と伝え,湯小屋が置かれていた。北東2kmの湯沼のほとりにわく湯元からの引湯で,南西2kmにある中ノ沢温泉とともに登山,スキーの基地。猪苗代町からバスが通じる。

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