法用寺(読み)ほうようじ

日本歴史地名大系 「法用寺」の解説

法用寺
ほうようじ

[現在地名]会津高田町雀林

雀林すずめばやし集落西方の山腹にあり、雷電山妙行院と号し、天台宗本尊十一面観音。養老四年(七二〇)得道が創建し、焼失後徳一が再興したと伝える。会津の天台宗の中心として栄え、坊舎も三三を数えたが文禄(一五九二―九六)頃には残らず退転したという。本尊は得道が刻んだ一木三体の元木の霊像で、大和長谷はせ(現奈良県桜井市)、讃岐志渡しど(現香川県志度町)と当寺観音堂に秘仏として安置される。木造金剛力士立像二体は平安時代中期の仁王像として全国的に類例が少なく、国指定重要文化財。現在吽形は観音堂(本堂)に、阿形は会津若松城天守閣にある。本尊の模刻像二体は県指定重要文化財。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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