出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…すなわち無明を究極原因とし,生・老死を最終結果とする十二の因果の連続体がわれわれ有情(うじよう)のあり方であり,そこにはなんら固定的・実体的な自我(アートマン)は存在しないという。原始仏教いらい説かれるこの十二支縁起を〈業感縁起〉といい,これと,大乗の瑜伽行唯識派の〈阿頼耶識縁起〉,如来蔵思想の〈如来蔵縁起〉,華厳宗の〈法界縁起〉とをあわせて四種縁起とよぶことがある。【横山 紘一】
[日本における縁起]
〈縁起〉の語義の解釈には諸説があり,その推移をたどることはさながら仏教教説史を説くことになる。…
…いいかえると,法界は現実界そのものと,真理・真如(しんによ)の両義を含んでいる。この法界はすべてのものが互いに因となり,縁(えん)となって現れているという意味で,〈法界縁起(ほつかいえんぎ)〉が説かれた。上述の意味とは別に,意識の対象となるものを法界(または法境(ほうきよう))ということもある。…
※「法界縁起」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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