森羅万象(読み)しんらばんしょう

四字熟語を知る辞典「森羅万象」の解説

森羅万象

宇宙に数限りなく存在するいっさいの物事

[使用例] 易は、陰陽変化をもって、森羅万象を説明するものである[井伏鱒二*吉凶うらなひ|1951]

[使用例] そうして光からはじめて天地、ありとしあらゆる生物植物動物、鳥獣虫魚がつくり出される[堀田善衛*橋上幻像|1970]

[解説] 「森」は木の多いこと、「羅」は連なることで、「森羅」は無数に並び連なることをいいます。「万象」は「まんぞう」「ばんぞう」とも読み、あらゆる物事、いろいろな形のこと。

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デジタル大辞泉「森羅万象」の解説

しんら‐まんぞう〔‐マンザウ〕【森羅万象】

しんらばんしょう(森羅万象)」に同じ。
「御主(あるじ)デウス―ヲツクリタマウ」〈日葡

しんら‐ばんしょう【森羅万象】[人名]

[1754~1809]江戸後期の狂歌師戯作者・医師。江戸の人。本名森島中良、のち桂川甫斎。通称、甫粲(ほさん)。狂号、竹杖為軽(たけづえのすがる)。平賀源内門人で、2世風来山人と称した。洒落本田舎芝居」など。しんらまんぞう。

しんら‐ばんしょう〔‐バンシヤウ〕【森羅万象】

宇宙に存在する一切のもの。あらゆる事物・現象。しんらまんぞう。
[補説]人名別項。→森羅万象

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精選版 日本国語大辞典「森羅万象」の解説

しんら‐ばんしょう ‥バンシャウ【森羅万象】

[1] 〘名〙 宇宙間に数限りなく存在するいっさいの物事。しんらばんぞう。しんらまんぞう。
※洒落本・契情買虎之巻(1778)一「森羅万象(シンラバンシャウ)そのほどを得たらん人こそ、よく馴れ、よく修行なさば、真の大通にもいたるべし」
[2]
[一] 江戸後期の戯作者、狂歌師、桂川甫粲(かつらがわほさん)の別号。
[二] 江戸後期の狂言師、戯作者。別号は七珍万宝(しっちんまんぽう)。天保二年(一八三一)没。

しんら‐まんぞう ‥マンザウ【森羅万象】

〘名〙 (「まん」「ぞう」はそれぞれ「万」「象」の呉音) =しんらばんしょう(森羅万象)(一)
※正法眼蔵(1231‐53)法性「この森羅万象と法性と、はるかに同異の論を超越せり」
※日葡辞書(1603‐04)「ヲンアルジ デウス xinra(シンラ) manzǒuo(マンザウヲ) ツクリ タマウ」

しんら‐ばんぞう ‥バンザウ【森羅万象】

〘名〙 (「ばん」は「万」の漢音。「ぞう」は「象」の呉音) =しんらばんしょう(森羅万象)(一)
※造化妙々奇談(1879‐80)〈宮崎柳条〉一「凡そ天地覆載の間だ森羅万象(シンラバンザウ)(〈注〉メニミヘミミニキク)、事々物々、一として奇妙ならざる無し」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「森羅万象」の解説

森羅万象
しんらまんぞう

[生]宝暦4(1754)
[没]文化5(1808).12.4.
江戸時代後期の戯作者。本名,森島甫粲,のち中良。桂川甫周。平賀源内門の蘭学者。源内の号を継承。狂歌名,竹杖為軽 (たけつえのすがる) 。別号,天竺老人万象亭,森羅子など。洒落本『田舎芝居』 (1787) ,読本『月下清談』 (98) などがある。

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百科事典マイペディア「森羅万象」の解説

森羅万象【しんらまんぞう】

江戸後期の戯作(げさく)者,蘭学者。桂川甫周の弟で,本名森島(のち中原)中良。通称は甫粲。別号は万象亭,二世風来山人,天竺老人。平賀源内門下で,洒落本《田舎芝居》(1787年)等を著す。終生兄の家に寄宿し奔放な生活を送る。蘭学者としては,《紅毛雑話》(1787年)や《桂林漫録》《万国新話》がある。

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世界大百科事典 第2版「森羅万象」の解説

しんらまんぞう【森羅万象】

1756‐1810(宝暦6‐文化7)
江戸後期の蘭学者,戯作者,狂歌師。本名森島(のちに中原)中良。通称は甫粲(ほさん)。別号は万象亭,天竺老人,2世風来山人。狂号は竹杖為軽(たけつえのすがる)。江戸の人。幕府医官桂川甫周の弟。平賀源内門下の蘭学者として《紅毛雑話》(1787),《万国新話》(1789),《類聚紅毛語訳》(1798)など多くの著述があるが,戯作者としては,黄表紙に知識人としての軽妙洒脱な作品が多く,《従夫(それから)以来記》《万象亭戯作濫觴(まんぞうていげさくのはじまり)》(以上1784),《竹斎老宝山吹色》(1794)などがあり,また洒落本では初作《真女意題(しんめいだい)》(1781)で,本能のまま行動する田舎侍の野暮さかげんを描いて笑わせ,《福神粋語録(すごろく)》(1786)では七福神の吉原遊びの滑稽を描いたが,《田舎芝居》(1787)は当時の洒落本の行き過ぎた写実をついて,笑いの回復を主張し,のちの滑稽本への礎石をなした。

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