波方町(読み)なみかたちよう

日本歴史地名大系 「波方町」の解説

波方町
なみかたちよう

面積:一五・四九平方キロ

越智郡陸地部の最北端、高縄たかなわ半島の北角を占める。地質は主として花崗岩で、おおむね平地四分、山地六分の割合である。三方が海に面して瀬戸内海を眺望でき、風光明美である。町内のとうみね(一四九・八メートル)梶取かじとりはな大角鼻おおすみのはなが瀬戸内海国立公園特別地域に指定されている。

町域は「和名抄」の英多あがた郷に含まれ、周辺の海域潮流が激しく、古来、海上交通の難所で海賊の拠点ともなった。江戸時代には松山藩に属した。

町の主産業は、船舶運輸業と造船と蜜柑栽培である。昭和四五年(一九七〇)の耕地総面積三七一ヘクタールのうち、果樹園の面積は一四二・三一ヘクタールを占める。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報