波留麻和解(読み)ハルマワゲ

デジタル大辞泉 「波留麻和解」の意味・読み・例文・類語

ハルマわげ【波留麻和解】

日本最初の蘭和辞典。ハルマの蘭仏辞典を和訳稲村三伯石井庄助・宇田川玄随らの協力を得て完成。寛政8年(1796)刊。江戸ハルマ。→道富波留麻ドウーフハルマ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「波留麻和解」の意味・わかりやすい解説

波留麻和解
はるまわげ

日本最初の蘭和辞書。 27巻。稲村三伯西善三郎宇田川玄随らが 13年を費やして完成。寛政8 (1796) 年江戸で刊行オランダの F.ハルマの出版した蘭仏辞書を底本としたもので,語数約8万を集録。刊行部数は約 30部。長崎商館長 H.ドゥフらの『和蘭字彙』を長崎ハルマというのに対し江戸ハルマと称された。文化3 (1806) 年頃京都で中井厚沢の増補版が,同7年藤林泰助の簡略版『訳鍵』が出版された。

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世界大百科事典(旧版)内の波留麻和解の言及

【自然】より

… 他方,日本に蘭学が受容されると,英語のネイチャーnatureなどの訳語として〈自然〉という言葉があてられた。その嚆矢(こうし)をなすのは1796年(寛政8)に出版された稲村三伯の最初の蘭日辞典《波留麻和解(ハルマわげ)》で,そこではオランダ語のナトゥールnatuurに〈自然〉という訳がはじめて用いられた。さらに1810年(文化7)の藤林普山の《訳鍵》にはnatuurに対する訳語の筆頭に〈自然〉があてられ,natuurkundeに対しては,〈自然学〉の訳が与えられている。…

※「波留麻和解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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