流涙症(読み)りゅうるいしょう

家庭医学館「流涙症」の解説

りゅうるいしょう【流涙症】

 流症とは病名ではなく、涙があふれるように出る症状のことをいいます。
 原因は、なんらかの刺激によって、涙腺(るいせん)(涙を分泌(ぶんぴつ)する部位)から涙液が大量に分泌するため(分泌性流涙症)、あるいは、涙の排出路である涙道(るいどう)(涙点(るいてん)→涙小管(るいしょうかん)→涙嚢(るいのう)→鼻涙管(びるいかん)→鼻腔(びくう))が狭窄(きょうさく)、閉塞(へいそく)するため(閉塞性流涙症(へいそくせいりゅうるいしょう))と考えられています。
 閉塞性流涙症をもたらす代表的な病気には鼻涙管狭窄、鼻涙管閉塞、涙嚢炎、新生児涙嚢炎などがあります。検査では、とくに鼻涙管通水検査が重要です。
 分泌性流涙症の原因は、結膜(けつまく)に入った異物や、眼脂(がんし)などをともなう結膜疾患では結膜炎疼痛(とうつう)や羞明(しゅうめい)(まぶしさ)をともなう角膜疾患では角膜炎など、さまざまです。

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六訂版 家庭医学大全科「流涙症」の解説

流涙症
(眼の病気)

 涙液は常に少量(毎分1~2μℓ、毎時0.1ml程度)分泌されています。これを基礎分泌といいます。

 眼に何らかの病気があったり、眼を刺激する気体蒸気・臭いがあったり、全身(とくに頭頸部(とうけいぶ))に疼痛があったりすると分泌量は増加します(症候性・反応性分泌)。また、いうまでもなく、精神的苦痛・悲しみ、時には喜びなどの情動でも分泌は増加します(情動性分泌(じょうどうせいぶんぴつ))。

 流涙症とは、涙がまぶたからあふれ出す状態ですが、症候性分泌ならば原因となっている眼病を治療しないといけません。反応性分泌や情動性分泌は眼の病気ではないので、ここではふれません。

 これらと異なり、泣いてもいないし痛みもない状態で(基礎分泌)、常に涙が出るのは鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)によるものです。ただ、鼻涙管閉塞があっても基礎分泌が低下している場合は、流涙は起こりません。

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精選版 日本国語大辞典「流涙症」の解説

りゅうるい‐しょう リウルイシャウ【流涙症】

〘名〙 涙が病的に多く出る症状。涙管狭窄、涙嚢炎(るいのうえん)などによることが多い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「流涙症」の解説

りゅうるい‐しょう〔リウルイシヤウ〕【流涙症】

涙腺や涙道が詰まるなどして鼻内へ流出されないため、涙が出つづける状態。

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