デジタル大辞泉 「浦島効果」の意味・読み・例文・類語 うらしま‐こうか〔‐カウクワ〕【浦島効果】 《「ウラシマ効果」とも書く》光速度に近い速度で運動している系の時間の進み方は、静止している観測者に比べて遅くなる現象。たとえば光速度の99パーセントで進む宇宙船内の時計は静止系の約1/7の速さで進むため、宇宙旅行から帰ってくると地球上では約7倍の時間が流れている。名称はこの現象を浦島太郎の説話になぞらえたもの。[補説]アインシュタインの特殊相対性理論によれば、ローレンツ因子をγとすると時間の進み方はγ倍を掛けた分だけ遅くなる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
法則の辞典 「浦島効果」の解説 浦島効果【Urashima effect,Rip van Winkle effect】 高速運動(亜光速運動)における時間の遅れの効果と相対性のかかわりを論じた双子のパラドックス*があるが,これの日本語訳にあたる.長期間にわたって亜光速で遠くの天体との間を往復した場合には,宇宙船内部では時間がゆっくり進むはずだから年をとらない.したがって帰着してみると,地球にとどまっていた人間よりもずっと若いだろう.まさに「帰ってみればこはいかに,もと居た家も村もなく,道に行き合う人々は,顔も知らないものばかり」(小学校唱歌『浦島太郎』)ということになる. この命名者は,SF作家で玉川大学名誉教授の石原藤夫だとも,SF翻訳家の柴野拓美(小隅黎)だともいわれる. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報