浪江宿(読み)なみえしゆく

日本歴史地名大系 「浪江宿」の解説

浪江宿
なみえしゆく

[現在地名]浪江町権現堂

権現堂ごんげんどう村の内にあった浜街道の宿場。もと高野こうや町と称したが、度々火災にあうので寛政年間(一七八九―一八〇一)水に縁があるように浪江町と改称したという(奥相志)。東西四町の町並で家数八四を数えたが、安政六年(一八五九)大火で八一戸を焼失した。そのため市街を南北に付替えしん町と名付け、万延元年(一八六〇)南北三〇〇間・横六九間の町が完成した(浪江町換線碑文)街路の付替えとともに権現堂城跡にあった出羽権現を新町中央西側に移し鎮守とした。現在の浪江神社である。同社の旧暦一月八日に行われる裸詣は、換線の際に換線役人発案で行われた火伏せ行事に由来するという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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