ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海洋環境の保護」の意味・わかりやすい解説 海洋環境の保護かいようかんきょうのほご 海洋汚染を防止するための条約としては,海水油濁防止国際条約,介入権条約,海洋投棄規制条約,海洋汚染防止条約などがあげられる。特に 1982年に採択された国連海洋法条約では,国家が海洋環境を保護し保全する義務があることを,歴史上初めて法的に宣言した。さらに同条約は,船舶起因汚染について旗国の義務の強化をはかるとともに,補完的に沿岸国と入港国にも規制管轄権を認めるなど,海洋環境保護のための地域的協力,技術援助などに関する規制を規定した。日本では,1970年に海洋汚染防止法が成立し,その後は国際条約の制定・改正に合わせて改正が重ねられてきた。2007年には海洋の開発および利用と海洋環境の保全との調和が理念に掲げられた海洋基本法が制定された。また同法に基づき,2008年に第1期海洋基本計画,2013年に第2期海洋基本計画,2018年に第3期海洋基本計画が閣議決定され,具体的な施策が進められた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by