ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海洋開発用新素材」の意味・わかりやすい解説 海洋開発用新素材かいようかいはつようしんそざい 人工島や海洋牧場といった海洋開発プロジェクトが本格化すれば,海水による腐食に耐えられるような特殊な建設資材が求められ,この目的のため開発された新素材。これを推進するため,炭素繊維やアラミド繊維などの新素材によるコンクリート補強技術などで対応しようと「マリンテキストラクチャー推進協議会」が 1990年2月に発足した。一方,高水圧下で作業する潜水艇などには,比強度 (強度と重量との比) に優れた材料が要求され,高張力鋼,チタン合金,マルエージング鋼,セラミックス,複合材料などが開発されている。複合材料は金属,セラミックス,および補張用ポリマーからできており,シリコンカーバイドのような繊維で補強した MMCや炭素繊維で補強した PMCなどがある。複合材の持つ最大の利点は,特定の応用目的にかなう特性を,いわば「注文仕立て」で実現させ,設計の経済性やコスト低減にも役立つ。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by