海部郡代役所跡(読み)かいふぐんだいやくしよあと

日本歴史地名大系 「海部郡代役所跡」の解説

海部郡代役所跡
かいふぐんだいやくしよあと

[現在地名]海部町奥浦

江戸時代、徳島藩が設置した役所の跡。とも御役所・御陣屋とも通称された。寛政一一年(一七九九)郡代役所が置かれたが、これ以前に海部城山の東麓、山下さんげ代官所があったという。寛政四年上灘かみなだ・下灘の代官は今後は鞆浦ともうらの陣屋に在勤を命じられ、増員されて二人が輪番で勤めることとされているので(元居書抜)、さらに古い時期からなんらかの役所があったのであろう。「海部御代官」は「騎馬にて南方土佐口の押なり」とあり、海部上灘・下灘を担当し、郷鉄砲二組二〇人を預かり、鞆城の城番益田豊後に組付けられるので豊後付と称されるという。寛政一一年の普請立岩の地で、東西一三〇間・南北三〇間、惣坪数三千九〇〇坪であったという(海部郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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