淀山城跡(読み)よどやまじようあと

日本歴史地名大系 「淀山城跡」の解説

淀山城跡
よどやまじようあと

[現在地名]篠山市辻

篠山盆地から福住ふくすみへ抜けるルートとつじ川の谷が分岐する地点に位置する。波々伯部ほほかべ神社の東一キロにあたり、標高二九八メートル、比高五〇メートルの小丘陵上に構築されている。旧山陰道(現国道三七二号)のすぐ北にあり、街道筋を見渡せる立地である。在地領主波々伯部氏が築いたものと考えられる。南北朝の戦乱の際には兵火にあったらしく、六瀬頼連が文和二年(一三五三)「伯々波部城」に馳せ参じている(八月日「六瀬頼連軍忠状」平尾文書)。波々伯部氏は戦国期には細川氏の軍事行動に参加し、永正五年(一五〇八)六月には波々伯部大和守らが酒井合戦に参加し、細川高国に感状をもらっている(同月二六日「細川高国感状」波々伯部文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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