淡墨(読み)たんぼく

精選版 日本国語大辞典 「淡墨」の意味・読み・例文・類語

たん‐ぼく【淡墨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. うすい色の墨。うすずみ。うすい墨汁。
    1. [初出の実例]「牧渓が瀟湘の図を見る。淡墨(タンボク)を以て遠山遠水を描きし神韵縹緲として佇立久しきを覚へざりき」(出典:詩文の感応力(1889)〈内田魯庵〉)
    2. [その他の文献]〔摭言〕
  3. うすい墨色。うすずみ色。
    1. [初出の実例]「春堂六扇屏、淡墨図形尚可弁」(出典:経国集(827)一一・奉和太上天皇春堂五詠四首〈坂田永河〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「淡墨」の読み・字形・画数・意味

【淡墨】たんぼく

うすずみ。宋・黄庭堅〔淡墨碑銘に跋す〕古人亭敍・孔子を作るに、皆一淡本を作る。蓋(けだ)し古人の用筆、廻腕の餘勢を見る。深本の(ごと)きは、但だ筆中のを得るのみ。

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