淡海国玉神社(読み)おうみくにたまじんじや

日本歴史地名大系 「淡海国玉神社」の解説

淡海国玉神社
おうみくにたまじんじや

[現在地名]磐田市見付

馬場ばば町の宮小路みやしようじにある。旧見付みつけ宿のほぼ中ほど、旧東海道の北側に位置する。遠江国総社であったことから総社、宿場の中央に位置するのでなかの宮とも称されている。主祭神は大国主命。旧県社。「延喜式」神名帳記載の磐田郡一四座のうちの小社「淡海国玉アハウミノクタマノ神社」(同書九条家本は「アハウミクニタマ」と訓を付す)は当社に比定される。「三代実録」貞観七年(八六五)五月八日条に「授(中略)遠江国正六位上淡海石井神従五位下」とある「淡海石井神」は当社をさし、「石井」は現在の磐田原台地のほぼ中央岩井原いわいばらであろう。当社はもと岩井原に祀られていたが、その後現在地に勧請されたと伝えられる。建武三年(一三三六)一一月日の某軍忠状写(内田文書)には「苻中惣社上役所警固」の軍功が上申されている。神主は代々大久保氏が勤めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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