朝日日本歴史人物事典 「深励」の解説
深励
生年:寛延2.9.3(1749.10.13)
江戸後期の真宗の僧。東本願寺宗学の大成者として有名。真宗大谷派の越前国(福井県)大行寺に生まれ,宝暦6(1756)年寿天の養子となり,同国永臨寺に入る。京都で同派の慧琳や随慧に師事し,また豊山派の智道や仁和寺の竜山などに学んだ。寛政3(1791)年東本願寺学寮の擬講に,同5年嗣講に,同6年講師に昇進。学寮だけではなく,各地で講筵を開き,多くの帰依者を得た。門下は1249人にのぼり,その影響力の強さから,没後は宗学が固定化したともいわれる。著書は『歎異抄講義』『教行信証講義』など多い。<参考文献>『大谷派学事史』
(草野顕之)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報