清須城(読み)きよすじょう

精選版 日本国語大辞典 「清須城」の意味・読み・例文・類語

きよす‐じょう‥ジャウ【清須城・清洲城】

  1. 愛知県清須市にあった平城。一五世紀初頭すでに存在していたことが知られるが、文明一四年(一四八二織田敏定居城とし、弘治元~永祿一〇年(一五五五‐六七)、織田信長の居城となった。織田信雄豊臣秀次福島正則松平忠吉を経て、関ケ原の戦い後は尾張藩徳川義直の居城となったが、慶長一五年(一六一〇名古屋へ移住したために廃城

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改訂新版 世界大百科事典 「清須城」の意味・わかりやすい解説

清須城 (きよすじょう)

愛知県清須市の旧清洲町にある城跡。1418年(応永25)歌僧正徹の旅行記には清須に尾張守護の居館のあったことが記されている。城館は78年(文明10)ころ守護代織田敏定が守護所を下津(おりつ)から清須に移したのに始まり,85年には清洲城と呼ばれている。83年に守護斯波義良が迎えられて以後義達,義統と続いたが,1553年(天文22)義統は守護代織田信友に殺され,その子義銀が織田信長に援を求めたので,55年(弘治1)信長は信友を討って清須城に入った。82年(天正10)本能寺の変後,信長の次男信雄(のぶかつ)が城主,90年小田原征伐後,信雄は領地を没収され豊臣秀次が入り,95年(文禄4)秀次刑死後は福島正則が,1600年(慶長5)関ヶ原の戦後,徳川家康の四男松平忠吉が城主,07年継嗣なく没したので異母弟徳川義直が入った。家康は大坂方との決戦を考慮に入れ09年名古屋築城令を出し,商家社寺も移転したため,廃虚となった。
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