渇する(読み)カッスル

デジタル大辞泉 「渇する」の意味・読み・例文・類語

かっ・する【渇する】

[動サ変][文]かっ・す[サ変]
のどがかわく。「―・する者は水を選ばず」
水がかれる。「湖水が―・する」
欠乏を感じてひどく欲しがる。
「血に―・すること虎狼の如き四囲彊国きょうこくは」〈魯庵社会百面相
[類語]渇く

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「渇する」の意味・読み・例文・類語

かっ‐・する【渇】

  1. 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]かっ・す 〘 自動詞 サ行変 〙
  2. のどがかわく。
    1. [初出の実例]「水に渇(カッ)せる堪え難さに、皆降人に成てぞ出たりける」(出典太平記(14C後)六)
    2. 「飢ゑては鉄丸を呑み、渇しては銅汁を飲むとかや、地獄の苦しみは無量なり」(出典:謡曲・歌占(1432頃))
  3. 物が欠乏する。また、欠乏を感じてそれを強く求める。望む。
    1. [初出の実例]「渇してもなどと後家への意見也」(出典:雑俳・柳筥(1783‐86)二)
    2. 「只管(ひたすら)に他人の同情に渇(カッ)して居たお品の母の何物かを求めるやうな態度が」(出典:土(1910)〈長塚節〉二四)
  4. 水がかれる。

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