渡辺新左衛門(読み)わたなべ しんざえもん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「渡辺新左衛門」の解説

渡辺新左衛門 わたなべ-しんざえもん

1820-1868 幕末武士
文政3年生まれ。尾張(おわり)名古屋藩家老。青松葉とよばれ,藩内佐幕派領袖(りょうしゅう)と目される。幼年の藩主徳川義宜(よしのり)を奉じて旧幕府軍への合流をたくらんでいるとの密告により,先々代藩主徳川慶勝(よしかつ)の命で,榊原勘解由(さかきばら-かげゆ),石川内蔵允(くらのすけ)とともに慶応4年1月20日斬首(ざんしゅ)された。49歳。真相は不明だが,この青松葉事件によって藩論は討幕に統一された。名は在綱(ありつな)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「渡辺新左衛門」の解説

渡辺新左衛門

没年:明治1.1.20(1868.2.13)
生年:文政3(1820)
幕末の尾張(名古屋)藩士,尾張徳川家に隠然とあった佐幕派の指導者のひとり。鳥羽伏見の戦ののち,幼年の藩主義宜を擁して旧幕軍に合流する策謀を進めたとの嫌疑で,元藩主慶勝の命により斬に処せられた。青松葉騒動と呼ばれるこの事件の真相は,いまだ十分に明らかではない。

(井上勲)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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