20世紀日本人名事典 「渡辺照宏」の解説
渡辺 照宏
ワタナベ ショウコウ
昭和期のインド哲学者,僧侶(真言宗智山派) 東洋大学教授;インド古典研究主幹。
- 生年
- 明治40(1907)年2月10日
- 没年
- 昭和52(1977)年12月27日
- 出生地
- 東京・深川
- 学歴〔年〕
- 東京帝大文学部印度哲学科〔昭和5年〕卒
- 学位〔年〕
- 文学博士
- 経歴
- 成田山深川不動堂主監・渡辺照叡の長男。ドイツに留学、エルンスト・ロイマンにインド原典学を学び、帰国後、智山専門学校に勤める。昭和22年九州帝大助教授に決まったが、病気のため休職。その後東洋文庫研究員、東洋大学教授などを歴任した。成田山仏教研究所首席研究員として学界に籍を置き、仏教経典の翻訳やサンスクリット・パーリ語に関する専門の論文を執筆。また在来の仏教教団の宗派意識を厳しく批評、仏教界に波紋を投げた。著書に「仏教」「新釈尊伝」「日本の仏教」「死後の世界」「お経の話」「不動明王」「外国語の学び方」など、世界的仏教学者として多くの業績を残し、死後、権大僧正の位を贈られた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報