日本歴史地名大系 「温堰」の解説
温堰
ぬるせぎ
野沢の務台久彦氏蔵文書によると、「往古温堰之儀者、花見村下猿頭ヨリ大荒田堰江巾六間ニ御掘立御座候処、宝暦年中満水之節ヨリ堰台欠落次第ニ相弘リ当時巾弐拾間余有之」とある。この往古というのは青木武雄氏蔵文書によると、「長尾堰(温堰)天正元酉年降旗大荒田場所見立被成」とあって甲州武田氏の支配した天正元年(一五七三)のことで、このとき温堰の取入口を梓川村花見降旗にしたのである。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報