温度応力(読み)おんどおうりょく

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

温度応力
おんどおうりょく

温度の変化に伴って構造物に生じる内部応力のこと。主として建築・土木分野で使われる用語。構造物は自然界に存在するため必然的に温度変化を経験する。構造物を構成する部材や要素は種々の材料でできており、1℃の温度上昇(または温度下降)に伴い単位長さ当り線膨張係数という量だけ伸びる(または縮む)。橋梁(きょうりょう)のように変形の拘束がなされていない、反力や内部の力が力のつり合いだけから定まるいわゆる静定構造物では温度応力は生じないが、不静定構造物のように変形が拘束されている場合には内部に付加的な応力が発生する。この応力のことを温度応力とよぶ。超高層建築物や大スパン構造物のような大規模な建築構造物では、温度応力は地震や風によって生じる内部応力と比べて無視できない場合もあり、竣工(しゅんこう)後に問題を生じないためにも設計段階での慎重な検討が必要である。[上谷宏二・竹脇 出]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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