日本歴史地名大系 「湯坂城跡」の解説 湯坂城跡ゆさかじようあと 神奈川県:足柄下郡箱根町湯本村湯坂城跡[現在地名]箱根町湯本塔之沢(とうのさわ)温泉の南、急傾斜をもつ湯坂山にある。築城年代は不明。「風土記稿」は大森氏頼築城と伝える。「関八州古戦録」によれば、明応四年(一四九五)北条早雲が小田原の大森藤頼を攻めた際、「湯坂ノ城」を攻め大森実頼を追落したとある。芦之湯(あしのゆ)から鷹巣(たかのす)山・浅間(せんげん)山を経て湯本(ゆもと)へ通じる尾根筋の湯坂路をまたぐように構築され、湯坂路の途中にある鷹巣山や浅間山などにも城郭遺構が認められ、これらと一連の城と考えられる。遺構の一部はハイキングコースや電話ケーブルの敷設によって破壊されているが、それでもなお多くの遺構がある。尾根を三ヵ所で掘切って三区画に分けている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報