溶岩塔(読み)ヨウガントウ

デジタル大辞泉 「溶岩塔」の意味・読み・例文・類語

ようがん‐とう〔‐タフ〕【溶岩塔】

火山岩尖かざんがんせん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 火山岩尖 名詞

精選版 日本国語大辞典 「溶岩塔」の意味・読み・例文・類語

ようがん‐とう‥タフ【溶岩塔】

  1. 〘 名詞 〙 地下ですでに固結した溶岩固体のまま上昇し、塔状になったもの。ベロニーテ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「溶岩塔」の意味・わかりやすい解説

溶岩塔
ようがんとう

火山形態の一種溶岩尖塔(せんとう)ともいう。古くはベロニーテbelonite、塔状火山ともよばれた。地表に出てくる前にほぼ固結してしまった溶岩が、下から押し上げられて塔状の形状をなしたもの。直径数百メートル以下、比高(高さ)300メートル以下で、溶岩の岩質は流紋岩かデイサイトである。溶岩円頂丘溶岩ドーム)の成長末期に出現することが多い。1902年、西インド諸島小アンティル諸島のフランス領マルティニーク島で、プレー火山の頂に生じた比高232メートルのデイサイト溶岩の塔が典型であるが、翌年崩壊してしまった。1991年(平成3)から1995年に成長した長崎県雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)の溶岩ドームでは、最後に長さ130メートル、幅50メートル、高さ80メートルの溶岩塔が出現して噴火が終了した。

諏訪 彰・中田節也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android