漕艇競技(読み)そうていきょうぎ(英語表記)rowing

翻訳|rowing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「漕艇競技」の意味・わかりやすい解説

漕艇競技
そうていきょうぎ
rowing

レース用ボートを1人または数人のクルー (チーム) でオールを使って漕ぎ,定められた距離のコースで着順を争う競技。古代にもエジプトなどの運河ガレー船競争が行なわれた。近代的なボート競技は 18世紀のイギリスで誕生し,古い記録に 1716年にテムズ川でレースが行なわれたとある。本格的スポーツとしての競技の始まりは 1829年のオックスフォード対ケンブリッジの大学対校戦 (→オックスフォード・ケンブリッジ対校ボートレース ) 。その後,ヨーロッパやアメリカ合衆国などに広がり,1892年に国際ボート連盟 FISAが設立された。オリンピック競技大会では 1900年パリ大会から男子種目が正式に実施され,女子種目は 1976年モントリオール大会から採用された。日本には明治初年頃に伝わり,学生たちが隅田川などで漕ぎ始め,1920年に日本漕艇協会 (現日本ボート協会) が結成された。両手で1本のオールを持って漕ぐスウィープ種目と,両手に1本ずつ短めのオール (スカル) を持って漕ぐスカル種目とに大別される。さらにコックス (舵手) の有無漕ぎ手の数によって,シングルスカル,ダブルスカル,舵手つきペア舵手なしフォアエイトなどの種目に区分される。主要大会では 1000~2000mのコースで,8~10種目が争われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android