漲水御嶽(読み)ぴやるみずうたき

日本歴史地名大系 「漲水御嶽」の解説

漲水御嶽
ぴやるみずうたき

[現在地名]平良市西里

漲水ぴやるみず港の手前にある。琉球王国時代は蔵元と漲水港の間に位置した。方音ではパルミズ、ピャルミズで、別称はツカサヤー(司屋)。近年は漲水神社ともよぶ。宮古中で第一の御嶽。祭神は「琉球国由来記」・御嶽由来記ともに「弁財天女」とし、前者に「公儀ノ御願・諸船海上安穏ノタメ、且、諸願ニ崇敬」、後者に「首里天加那志美御前御為諸船海上安穏之為メ諸願ニ付崇敬」とある。両書および「遺老説伝」や雍正旧記ではコイツノ(恋角)・コイタマ(恋玉)という男女二神が漲水の波打際に天降りして草木を生やし、宮古の人の祖となったので、同所に御嶽を建てたという開闢神話が語られ、次にその末裔による人蛇婚説話を記す(いわゆる三輪山型の説話)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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