潮溜まり(読み)シオダマリ(その他表記)tide pool

翻訳|tide pool

デジタル大辞泉 「潮溜まり」の意味・読み・例文・類語

しお‐だまり〔しほ‐〕【潮×溜まり】

潮が引いたあとに残る岩礁などの水たまり。タイドプール

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精選版 日本国語大辞典 「潮溜まり」の意味・読み・例文・類語

しお‐だまりしほ‥【潮溜・汐溜】

  1. 〘 名詞 〙 磯の岩礁上で潮が引いても海水が残っている場所
    1. [初出の実例]「気がついてみると干潟の中の汐溜りに残されて」(出典:青べか物語(1960)〈山本周五郎〉貝盗人)

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改訂新版 世界大百科事典 「潮溜まり」の意味・わかりやすい解説

潮だまり (しおだまり)
tide pool

タイドプールともいう。岩礁地帯の潮間帯において,干潮時に凹所に海水がとり残された場所。潮だまりは雨や太陽の直射など気象の影響を強く受けるため,塩分濃度・水温など水質が短時間できわめて激しく変化する。このため潮だまりにすむ生物は,この厳しい環境の変化に耐える性質をもつ必要がある。高い位置の潮だまりほど,海から隔離される時間が長い。大潮満潮時だけ海につながる潮だまりは,2週間もしくは1ヵ月以上も隔離されることになる。このためそこにすむ生物も,潮だまりの位置する高さによって種類が異なり,高い位置ほど耐性の強いものがすむ。

 潮だまりは上述のように厳しい環境ではあるが,その反面乾燥に耐えなければならない潮間帯の生物に,好適なすみかを提供してもいる。潮だまりにも,ネクトン(遊泳生物),プランクトン浮遊生物),ベントス(底生生物)という三つの生活様式をもつ生物がすむが,前2者は潮が引く時たまたまそこに居合わせたものである場合が多く,潮だまりを主なすみ場とするのはベントスである。
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