耐性(読み)たいせい

世界大百科事典 第2版の解説

たいせい【耐性 resistance】

抵抗性ともいう。生物が病気,害虫薬剤高温・低温,乾燥のような不利な環境条件などに対して対抗しうる性質。生物は一般にその生息場所の諸条件に対してはある程度の耐性をもっている。さもなければ生き残ってこなかったはずだから,これは当然のことである。例えば暑い砂漠に生息する動植物は,高温,乾燥の下で十分生きていけるだけの耐熱性耐乾性をもっており,寒帯高地に住む昆虫の多くは耐凍性をそなえ,また氷点下の温度でも(あるいはそのような温度条件下でのみ)活動できるものもある。

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大辞林 第三版の解説

たいせい【耐性】

環境条件の変化に耐えうる生物の性質。耐熱性・耐寒性など。
薬物の反復使用によって薬効が低下する現象。また、細菌などの病原体が化学療法剤や抗生物質の連用に対して得た抵抗性。

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世界大百科事典内の耐性の言及

【抵抗】より

…精神分析の用語。患者は意識的には病気を治したいと思って精神分析者のもとにやってくるわけであるが,分析治療が始まると,しばしば無意識的に治療の進行を妨げるようなことをする。これを抵抗といい,自由連想(自由連想法)をやっても何も心に浮かんでこなかったり,逆にむやみにしゃべりつづけたり,いったん納得したはずの解釈に愚にもつかぬ文句をつけたりするなどの言動を指す。患者は,たしかに神経症に苦しんではいるが,他方では神経症になることによって葛藤から逃れ,歪められた形ではあるが自分の立場を強くすることができているわけで,神経症に執着してもいる。…

【示相化石】より

…一般に古生物の種ないし属についていうが,古動物群についていうこともある。適応力のすぐれた,すなわち耐性toleranceの広い種は不利な条件下でも生息できるのに対し,狭い種はごく限られた環境にしか生息できない。種々の環境条件に対して耐えうる範囲の大きさにより,生態の広性・狭性が区別される。…

【薬物依存】より

…薬物の反復摂取の結果として,その薬物の摂取がやめられなくなる状態で,精神的に薬物摂取の継続を渇望する状態を精神的依存psychic dependence,また,薬物摂取をやめると,種々の身体的異常,すなわち退薬症状(禁断症状)がでてくるような状態を身体的依存physical dependenceとよぶ。これらの依存,とくに身体的依存には,しだいに薬物の用量をふやさないと初めと同じ薬効が得られなくなる,いわゆる耐性toleranceが伴う。精神的あるいは身体的依存のどちらが形成されるか,または両者を共有するかのほか,退薬症状の相違や耐性を伴うか否かなどによって,表のように分類されている。…

※「耐性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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