朝日日本歴史人物事典 「澄円」の解説
澄円
生年:正応3?(1290)
鎌倉後期から室町前期にかけての浄土宗の僧。一説に応安5/文中1(1372)年7月22日没。正中2(1325)年に元へ渡り廬山に登り,慧遠の流れをくむ禅浄双修の浄土教を学ぶ。帰国後,後醍醐天皇に奏請し,堺に旭蓮社大阿弥陀経寺を創立し,般舟念仏を修する。後村上天皇に浄土の要義を進講する。禅宗からの浄土宗批判に反駁して,『夢中松風論』や『浄土十勝論』を著し,浄土宗の優れた点を主張した。<参考文献>『泉州廬山旭蓮社開山澄円菩薩伝』,三田全信『浄土宗史の諸研究』
(林淳)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報