瀬戸菅原神社(読み)せとすがわらじんじや

日本歴史地名大系 「瀬戸菅原神社」の解説

瀬戸菅原神社
せとすがわらじんじや

[現在地名]高松町瀬戸町

旧村社。社伝によれば「延喜式」神名帳にみえる羽咋はくい郡一四座の一つ瀬戸比古せとひこ神社にあたるとし、速秋津比古命を祀り、押水大海おしみずおおみ庄一二ヵ村の総社であったが、度々海嘯に遭遇して退転し、また天正年間(一五七三―九二)には兵火によって廃絶、その後前田利家が末森すえもり(現押水町)守将奥村永福に命じて復興させたという(高松町史)。また明治三年(一八七〇)の瀬戸比古神社神主瀬戸主税祐教の先祖由緒并一類帳(「羽咋郡神職先祖由緒并一類付帳」加越能文庫)によれば、祐教の七世の祖清伝坊が、天正年間の兵乱によって破却された大海一二ヵ村の郷社瀬戸比古神社と天平年間(七二九―七四九)泰澄創建したと伝承する普門山清宝院の跡に、寛永年間(一六二四―四四)天満宮を勧請して三宝院宮派につらなり、五世の祖の明和年間(一七六四―七二)に大海山天龍寺と改名したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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