火灯(読み)カトウ

精選版 日本国語大辞典 「火灯」の意味・読み・例文・類語

か‐とうクヮ‥【火灯・瓦灯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「がとう」とも )
  2. 灯火をともす陶製の道具。方形で上がせまく下が広がっている。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「川岸の洞は蛍の瓦燈(クトウ)哉〈重頼〉」(出典:俳諧・毛吹草(1638)五)
  3. かとうぐち(火灯口)」の略。
    1. [初出の実例]「見附の鏡戸くゎとう赤壁残らず毀(こぼ)ち、込入たる体にて」(出典:歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)四)
  4. かとうびたい(火灯額)」の略。
    1. [初出の実例]「額際を火塔(クタウ)に取て置墨こく、きどく頭巾より目斗あらはし」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)四)
  5. かとうまど(火灯窓)」の略。
    1. [初出の実例]「つづれとや仙女の夜なべ散紅葉〈芭蕉〉 瓦灯(クトウ)の煙に俤の月〈信章〉」(出典:俳諧・桃青三百韻附両吟二百韻(1678)延宝五之冬)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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