日本歴史地名大系 「火矢方役所跡」の解説 火矢方役所跡ひやかたやくしよあと 石川県:金沢市金沢城下第四連区並木町火矢方役所跡[現在地名]金沢市材木町加賀藩の鉄砲・火器の製造・修復を行った所で、浅野川左岸、浅野川川除(あさのがわかわよけ)町と並木(なみき)町の境付近に位置した。火矢所・火矢細工所とも称し隠密の役所として設置され、町奉行の管轄下に置かれた。施設には三間半に一七間半の鍛冶場(鎔鋳細工所・金具細工所)、三間に九間の木細工所、二間半に五間半の溜之間、二間に四間半の炭蔵、二間に八間の薬調合所・革細工所、三間に二間半の土蔵などがあった。宗暦九年(一七五九)の大火でこれらの施設は焼失、天明六年(一七八六)再建されたが、鍛冶場・土蔵以外の施設は統合され規模は縮小した。細工人の構成は年により変動はあるが、木方四人・鉄方五人・真鍮金物方一人の計一〇人となっている(「火矢方小川家由来等書上」加越能文庫)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by