灰屋村(読み)はいやむら

日本歴史地名大系 「灰屋村」の解説

灰屋村
はいやむら

[現在地名]京北町大字灰屋

黒田くろだ六ヵ村の一。上黒田かみくろだ村南方の灰屋谷に位置する山間集落。東は山で山城国(現京都市左京区)と境し、南は大堰おおい川に注ぐ灰屋川最上流の芹生せりよう村に至る。黒田三ヵ村(上黒田・下黒田・黒田宮)の枝村的村落であった。

黒田三ヵ村の分家層が、山林の管理や労務に従事するため山中に入って住みついたといわれ、村の成立は中世末期頃と推定される。灰屋村には中世以来黒田三ヵ村の惣山が四ヵ所存在したが、そのなかの一つ伊佐波いざなみ山は嘉慶元年(一三八七)一二月二三日、先の給主次郎左衛門尉波重が黒田村より銭一三貫を借金した代償山国やまぐに惣庄より黒田村に永代支給されたものである(上黒田春日神社文書)

文禄五年(一五九六)太閤検地で村高二二・九七九石と定められた。その後幕府領となり京都代官所の支配を受け、幕末には丹波篠山藩領となる。元和四年(一六一八)の黒田村年貢割付状(菅河誠家文書)によると年貢は黒田六ヵ村共同で納めている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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