炭酸水酸化鉛(読み)タンサンスイサンカナマリ

化学辞典 第2版 「炭酸水酸化鉛」の解説

炭酸水酸化鉛(Ⅱ)
タンサンスイサンカナマリ
lead(Ⅱ) carbonate hydroxide

2PbCO3・Pb(OH)2(775.63).鉛白ともいう.古くは塩基性炭酸鉛という慣用名でよばれた.白色の重い粉末で,油とよく混合し,被覆力が大きいので塗料に用いられる.耐久力は大きいが,有害であるのと硫化水素により黒変するのが欠点である.市販品には硫酸バリウムをまぜてあるものがある.一般には,酢酸水酸化鉛(Ⅱ)を二酸化炭素で分解してつくられる.白色顔料,塗料,うわぐすり塩化ビニル樹脂の安定剤などの用途がある.[CAS 1319-46-6]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の炭酸水酸化鉛の言及

【鉛白】より

…炭酸水酸化鉛(II)の慣用名。塩基性炭酸鉛ともいう。…

【炭酸鉛】より

…天然には白鉛鉱として産出する硝酸カリウム型の無色斜方晶系の結晶。しばしば市販の塩基性炭酸鉛(炭酸水酸化鉛(II) 2PbCO3・Pb(OH)2)を誤って炭酸鉛と俗称することがある。鉛(II)塩の水溶液に炭酸水素ナトリウムまたは炭酸アンモニウムを加えるとPbCO3,2PbCO3・Pb(OH)2,Pb(OH)2の混合物として沈殿する。…

※「炭酸水酸化鉛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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