食客(読み)しょっかく

精選版 日本国語大辞典「食客」の解説

しょっ‐かく ショク‥【食客】

〘名〙
① 自分の家に客分としてかかえておく人。しょっきゃく。
※唐詩選国字解(1791)七言古「春申君が食客三千人躡珠履と有ると」 〔史記‐孟嘗君
他人の家に寄宿し、養われて生活している人。よその家に寄食する人。居候掛人(かかりゅうど)。また、先生の家などに住みこみ、勉強をしながら雑用の手伝いをし、食べさせてもらっている人。書生。しょっきゃく。
※本朝文粋(1060頃)八・何処堪避暑詩序〈慶滋保胤〉「食客保胤。聊記勝遊、云爾」
※人情本・人情廓の鶯(1830‐44)上「伯父実蔵方に食客(ショクカク)と成りて居たりしが」

しょっ‐きゃく ショク‥【食客】

※大菩薩峠(1913‐41)〈中里介山〉道庵と鰡八の巻「此の老女の家には前に云ふ通り絶えず食客(ショクキャク)がありました」

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デジタル大辞泉「食客」の解説

しょっ‐かく〔シヨク‐〕【食客】

客の待遇で抱えておく人。しょっきゃく。
他人の家に居着いて食わせてもらっている人。居(いそうろう)。しょっきゃく。

しょっ‐きゃく〔シヨク‐〕【食客】

しょっかく(食客)

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世界大百科事典 第2版「食客」の解説

しょっきゃく【食客】

日本では他人の家に寄食する人,たとえば師匠の家に住みこみ,雑用をしながら食事と勉学の機会を与えられている書生などを含めて,ひろく食客という。中国では有力者の門に召しかかえられる寄食者,居候をさし,門客門下客などともよばれる。春秋戦国時代の社会変動の中から放出された多数の浮動的な士や遊民は,一定の生業をもたないために,個人の才能だけをたよりに有力者に仕えざるをえず,他方諸侯貴族も彼らを集めて勢力をのばす必要があった。

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世界大百科事典内の食客の言及

【居候】より

…非親族的成員の多くは契約にもとづく奉公人名子(なご),番頭,丁稚(でつち)などであったが,これ以外にも居候とよぶ同居人がある。居候とは多くの地方で不意の食客を意味し,カンナイド,ケンナイド,ケイナイヤツ,ケナイドなどの民俗語彙でよばれていた。ケはハレに対する日常の意味であり,とくに大和地方ではケナイドは〈招かざるに来て食事などをする客〉の意味であり,ここでは居候の存在は喜ぶべきものではなかった。…

【客】より

…天子は諸侯を賓礼によって遇し,賓客は礼遇すべきものと観念される。しかし春秋戦国の変動期以後,主家に寄食する〈食客〉がふえると,賓客に対する処遇にも格差が生じ,またその中に〈俠客〉の要素も加わって,やがて客や賓客が居候・とりまきの意味を帯びてくる。さらに主家に傭われて働く〈傭客〉,土地を失って豪族や地主の小作人となる〈田(佃)客〉や〈荘客〉,はては衣食を支給される代りに労働の成果をすべて主家に取られる〈衣食客〉まで現れる。…

※「食客」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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